今週末、留学時代のスーパーバイザーだったProf. Angus Nairnが熊本大学に来ていたので共同研究の話なども兼ねて会いに行きました。ずっと、メールではやりとりをしていたのですが、会うのは5年ぶりくらいでした。15年前くらいにロックフェラーのグリーンガード研究室でポスドクをしていた久留米の西先生、熊本の富澤先生、私と、最近、ポスドクをしていた人たちが集まり楽しくすごしました。グリーンガード研究室は、ドーパミンシグナルに関与するDARPP32という遺伝子の研究を30年間続けているのですが、この遺伝子の誕生30周年記念会を今年開く予定だとのことでした。一つの遺伝子の研究を30年間を続けるためには、常に新しい技術を取り入れ最先端に立ち、情熱を持って取り組まなければ不可能なことです。一つのテーマを永年続けるためには、それに価するオリジナルなテーマを発見しないとダメなわけで、それをできている研究者は偉大な発見をしていることになるのでしょう。Prof.Nairnのセミナーで非常に興味深かったのは、DARPP32は、ドーパミン刺激によりPP1(Protein phophatase 1)の阻害分子になるのですが、DARPP32と同時にGreengard研究室で発見していたドーパミン刺激でPKAによりリン酸化されるARPP-19がPP2Aの阻害タンパク質であることが昨年Scienceに報告されたことです。私は、この分野から離れていたので全く知らなかたったのでセミナーを聞き驚きました。30年前にドーパミン刺激でリン酸化されるタンパク質として線条体から発見された2つのタンパク質が、PP1とPP2Aの阻害タンパク質だったのです。しかも、報告したのはGreengard研究室でも、Nairnの研究室でもなくTim Huntの研究室だったとのことでした。5グループくらいが全く同じ方向性で研究をしてたようです。
松下正之 「TRPM7による代謝制御機構の解明」








